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決して自分の思い通りにはならない存在
人は、毎日のように、他人を通して自己を確認している。
他人の中に、自分を見る。
他人との差異から、自己を確認する。
あやふやな存在の「私」は、人の目を通すと、確かな存在として浮かび上がる。
ぼんやりとした輪郭を、確かめることが出来る。
自己は、無意識に一定の方向へと動いている。
思考は、型通りのパターンで回転する。
何故なら、その方が楽だから。
反射的に自動で動けるから。
目の前に、自分とは違うパターンを見付けると、拒否反応が起こる。
それは、頭の中の一定のリズムを崩す、不協和音だから。
不安定な自己を支える思考体系を脅かす存在は、否定せずにはいられない。
そして、自分が選んだ思考を、より強化してくれる存在を見付けて、肯定感を強めずにはいられないのだ。
それが、自己を保つことに繋がるから。
安心な場所を確保できるから。
「私を肯定して欲しい」という思いは、誰しも持っているものだ。
それは、度合いによっては、悲劇を生むこともある。
他人との距離をどう保つかによって、人生の中身は大分変わるのだろう。
他人の存在は、生きていく上でどうしても避けられない問題だ。
他人に対して、自分がどのようなスタンスを取るかを、日頃から考えておくのは大事なことだと思う。
他人に肯定してもらわなければ、自己は成り立たないのか。
他人に受け入れてもらえなければ、自己は肯定出来ないのか。
自分自身で自己を肯定する方法も含めて、一度は考えてみても良い問題だと思う。
そして、それはまた、自分とは違う存在を認める勇気にも繋がると思うのだ。
このことについては、改めてそのうちまた記事にしたい。
