アスペルガーにSAMはあるのではないか(三項関係と言葉)
2009.02.23(13:14)
以前書いた「SAMと三項関係」などの一連の自閉症関連の記事についての補足です。今度は、もう少し分かり易く、簡単に書いてみたいと思います。
(※いつもの前置き:学術的に正確かどうかの保証は出来ない。間違いなどありましたらご指摘願います。)
まずは「三項関係」についてのおさらい。
<赤ちゃんの平均的な発達段階>
・8ヶ月頃
ハイハイをするようになり行動範囲が広がる。
手に届くモノを触ったり、つかんだり、なめたりして、モノの存在を知る。
↓
自分でモノをつかんだり投げたり、母親と受け渡しをして遊ぶようになる。
『自分とモノ、自分と人、の二項関係』 (※補足参照)
・9〜10ヶ月頃
離れたところにあるモノを指して、母親の注意をそれに向けさせるようになる。
自分と母親との間にモノが入り、他の人とモノを共有するようになる。
(人を介してモノと関わる。モノを介して人と関わる。)
『自分とモノと人との三項関係』
↓
母親が赤ちゃんの指しているモノが何であるかを言葉にしていく。
↓
自分が指しているモノに名前があることを知る。
『言葉の獲得』
三項関係の成立により、言葉の獲得が促進されるということが分かると思う。
この点を踏まえると、アルペルガー症候群など、言葉の遅れがない自閉症児は、三項関係は成立しているのではないか、と推測されると思う。
つまり、SAMが働いていない、ということではないのではないか。
コーエン教授が指摘をしている、自閉症児にSAMが働いていないというのは、言葉に遅れがある自閉症児のことではないだろうか。
言葉の獲得が「三項関係」だけによるとも限らないので、なんとも言えない面もあるが、そもそもコーエン教授の主張も仮説でしかないので、そちらもなんとも言えないのである。
ちなみに、SAMが働かないと、何故ToMMも働かないのかというと、「心の理論」のテストに合格するには、言葉の存在が大きいからである。
この「心の理論」の問題については、次回の「「心の理論」の「心」とは(1)」に続く。
(※補足)
二項関係の、赤ちゃんが母親とモノを受け渡しして遊ぶのが、三項関係の「自分とモノと人」というのと紛らわしくて分かりにくいようにも思うので、少し補足をしておきます。
二項関係の場合、母親がモノを赤ちゃんに渡す、赤ちゃんが母親にモノを渡す、というように赤ちゃんは母親と直接モノをやり取りすることになります。
三項関係になると、例えば赤ちゃんが空にある雲を指して、母親がそれを見て「雲」だと応えます。
それは、両者の間で直接に雲をやり取りしている訳ではありません。
離れた場所にある雲に、同じように注意を共有して、雲を間に挟んでやり取りをしているのです。
こういった親子間でのやり取りが大事だということについては、また後で触れます。






